図書館の設計
和歌山市の仕事で展示場を図書館に改修するという設計の仕事が完了しました。
一般競争入札で受注した本案件は、当初、市の明確なビジョンもなく発注されていました。
そこで我々はこの場所に、どのような図書館が求められているのかをリサーチし、本当に市民に求められている図書館を提案しようということになりました。
もちろん業務範囲外ですが。
まず周辺環境をリサーチし、周辺に足りていない施設は何なのか?
⇒地図等で周辺施設を用途別に色分けし著しく少ない用途は何なのかを調査
⇒結果、公園が圧倒的に少ないことが分かった。
公園という用途も兼ね備えた図書館にできないかを検討し計画を進めた。
どのようなモノが必要なのか?どのようなモノが市民に求められているのか?
⇒業務担当課にお願いし、市内にある同用途の他施設で利用者アンケートを依頼
⇒市民が求めている要望を徴収し、計画の参考にした。
初回に提案した資料が下記のようなものです。
その後、何案も造っては提案しを繰り返しました。
↓業務中盤に提案した改修後イメージ模型
結局いろいろな提案は行いましたが、行政の都合上(予算や期間、補助金等)、我々が提案し続けてきた内容はほとんど加味されることなく設計が終了しました。
だだっ広い空間に書架を置いただけの今までのコミュニティセンターの一画にある図書館が出来上がるのでしょう。
このような方法で良いのか?税金の使い方として適切な方法なのか?ニーズと異なる施設を市民は利用するのか?
本来であれば、施設利用者や市民の意見を取り入れ(ワークショップ等で)、行政・市民・設計者が一体となり造り上げた施設が理想であると考えます。
しかし、行政主導の独特の設計プロセスが、平均的な施設しか生まないのでしょう。
この場所、この時代に本当に必要な地に足のついた市民が利用したくなる施設をつくる為には、どうすればいいのか。
今回の業務が無駄にならないように次に生かし、行政に対して常に同様のアプローチをし続けていきたいと思います。
まるごとケアの家はっぴい
昨年から設計・工事監理を進めてきましたサービス付き高齢者向け住宅が完成し、竣工写真の撮影をおこないました。
事務所サイトの過去の実績紹介にUPしました。
こちらからご覧ください!
講演会
先日大活躍中の’畑 友洋’さんの講演会に行ってきました。
約7年前、雑誌でcomplex houseという住宅で知り、それ以来注目している建築家です。
内容は「場所に宿る潜在的な骨格を求めて」というタイトルでみっちり2時間ありましたが、面白すぎてあっという間に終わっていました。
紹介された近作は小規模のものが多く、私も同じようなスケール感で設計しているからなのか印象に残る話が多かったです。
クライアントとの対話によって生まれた特別な言葉にそって空間が具現化され、また敷地に対するアプローチ、外部との豊かな関係の築き方のコンセプトも明快で、圧巻の説得力でした。
そこにあったかっもしれない潜在的な風景を作り、変わらない本質を見定め、変わりゆく今を描くべき空間として構想しています。
紹介された作品の感想を簡単に紹介します。
最近流行の言葉で言えば「畑さん半端ないって!!!!」という感じでしょうか。
「建築は出来た時がピークではいけない」という言葉が特に心に刺さりました。
紀央館高等学校 第1期
昨年6月より工事監理を進めてきました紀央館高等学校(第1期)大規模改造工事が終わり、竣工写真の撮影をおこないました。
事務所サイトにNEWPROJECTとして過去の実績紹介にUPしました。
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