和歌山市民の森づくり〜源流学習会〜
10月30日にJIA(日本建築家協会)継続職能研修として和歌山市民の森づくり〜源流学習会〜と題した水源地の森見学に参加してきました。
紀ノ川の水源地、奈良県吉野郡川上村「源流のまち」を訪れ、貴重な水環境の保全と緑化資源の確保の取組みを学習会として市民が参加し、水環境保全の重要性、水の大切さを学ぶ学習会です。
500年以上も昔から手つかずの原生林「三ノ公」地区、吉野杉の林業の歴史、強烈な反対運動で「東の八ツ場、西の大滝」と言われ、地滑り兆候のため集落が全戸移転せざるをえなくなった大滝ダム、普段なにげなく使っている水がいかに色々な問題を抱え我々に届けられているかを再認識しました。
環境建築計画 代表 岩脇伸行
コア・トーク in 和歌山
ビヘイビオロロジー(建築のふるまい学)と題して行われた講習会です。
ビヘイビオロロジーとは日本語でいえば『ふるまい学』と表現できる概念、建築の分野で従来なかった概念です。
塚本氏によると3つのビヘイビオロロジーがあり「人のふるまい」、「光や雨風など自然のふるまい」、「建築の(都市の中における)ふるまい」があり、この3つを有機的に関係づけることで、いきいきとした空間実践につながると考えているようです。
中でも興味があったのは、このふるまいを住宅に落とし込んだ第四世代の住宅の提案「住宅の世代」に関してです。
家族以外の人が介入できるような共有スペースを持つことで閉鎖的な住宅から脱却できるという内容でした。
まさに現在の住宅に一番欠けている内容ではないかと思いました。
第一世代 広い敷地で庭を持ち緑に覆われた住宅。
第二世代、やや広い敷地で敷地内に駐車場を持つ住宅。
第三世代、第一、第二世代の敷地を細分化して建てられた窮屈な住宅。
第四世代、第三世代の問題点である閉鎖的な住宅への改善。共有スペースの復活。
講演は2時間でしたが、あっという間でした。
多くの刺激的な話を聞き、今後の設計にいかせればと感じました。